第1回
デジタル一眼レフによる35mmフィルム複写 -Canon機材で始める- 90年代後半(中学生頃…)から撮りためた 鉄道、旅客機、戦闘機(厚木)のリバーサルフィルムでの写真は これまで、気に入ったカットを写真屋で2L程度にレーザープリントし 他はたまにライトビュワーで見るのみ という状況でした。 航空ファン誌に 元井英貴 大先生が掲載された 「ビネガーシンドローム」 の記事を読み フィルム保存性の危機感が強くなりました。 (といっても私のフィルムは近年のモノであり緊急性は無さそうですし、 先生のようにモノクロ時代から撮影された貴重な写真ではありませんが…) さらにRAW現像が自在に出来るようになった今、 露出ミスをデジタルでリカバリーしたいなぁ… と、感じていたところ 同誌に連載が始まった 「35mmデジタル複写システム」 の記事に啓発され、 素人ながら挑戦してみることにしました。 興味を持たれた方はまず、 上記の記事を紙面で読んで頂くことをお勧めします。 そして読んだ上で自分なりにまとめ 試行錯誤しつつ記録してみたいと思います。 私の場合は特に、 カメラ・レンズにキヤノン機材使用してレポートします。 【使用機材】-------------------------------------------------------------------------- Nikon ストリップフィルムホルダFH-3 Nikon スライドコピーアダプタES-1 Canon EF50mmF2.5コンパクトマクロ Canon ライフサイズコンバータEF Canon EOS 5D MarkⅡ(フルサイズ機であれば他でも可) こういった場合に「使える」アクセサリが充実しているニコンさんは 写真文化に対する懐がとても広いと感じました。 レンズから手前にキヤノンを使用。 一通り組むとこのような感じに。 【露出の設定】----------------------------------------------------------------------- 撮影モード:M ISO感度:100 絞り:F8~11 シャッター速度:光源の明るさにより任意 ホワイトバランス:AWB(オート) 記録画質:RAW 絞り値は、 GANREFにて使用レンズの特性を調べ シャープネス・色収差・周辺光量を考慮しこの程度と判断しました。 許容錯乱円を33μmとしたとき、 F8~11で被写界深度:約1.0~1.5mm程度 となり一応フィルムの反りは許容できそうな数字。 但し完全平面とするためのフィルムホルダ自作などは考えてます。 【ピントを合わせる】--------------------------------------------------------------- φ52のレンズ先端にES-1を直接ねじ込み、ホルダーにマウントをはめ込みます。 ES-1のホルダー部は回転・伸縮が自在です。 表面仕上げの質感も高く妥協の無さが感じられます。 ※ここで少し注意 最大に伸ばした状態でもわずかに最短撮影距離を下回っていて、 ピントが合いません。 撮影するマウントの手前に、空のマウントを1枚挟み込むことで 最短撮影距離をギリギリ上回ることが出来ます。 その状態です。 ここまできたら カメラをライブビュー状態にし、 光源に向け、 10倍拡大状態でピントを合わせます。 少しでもピントがずれているとエッジ部に収差が大量に発生しますので注意。 フィルムの粒子がハッキリと見えるところまで追い込みましょう。 私はMFを利用しました。 このレンズはフォーカスがギア駆動でバックラッシュがありますので ギリギリの追い込みにはコツが要ります。 一方向からゆっくりと回して一発で合わせるよう練習したほうが良いかもしれません。 【試写】------------------------------------------------------------------------------ 早速マウント状態のフィルムを撮影してみます。 ライトビュワーが手元に無かったため、 とりあえずは自室天井のシーリングライト(蛍光灯)で撮影しました。 撮影したままの画角です。周囲の黒枠がマウント。 中央を等倍でトリミングしてみました。フィルムの粒子が見えます。 Film:RDPIII 記録時露出:ISO100 1/4sec F9.0 AWB 【記録実効画素】-------------------------------------------------------------------- EOS5D MarkⅡ :約2100万画素(5616×3744 pixel) マウント枠でトリミング :約1820万画素(5200×3500 pixel) 実効画素の1割引程度になりました。 キヤノンからも、もっと多画素のフルサイズ機出ないかなぁ。。 【試写サンプル】--------------------------------------------------------------------- RDPIII RDPIII RDPIII RDPIII RDPII 飛行機の画像はEOS5+SIGMA APO100-300mmF4.0EXだったような。 2000年頃の写真ですが、 今ではひとつも撮れません。 ここ10年の変化に、近代の進化/変化のスピードを感じます。 永く使ってきたものがちょうど、世代交代を迎えた時代だったのかもしれません。 ということで、 本当にざっくりと始めてみた感じを掲載しました。 現像方法は次回記載します。
by hiroshi1d2
| 2011-01-27 21:01
| 撮影機材
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Comments(4)
懐かしい絵を拝見させて頂きました。
Exifデータが現行デジカメになるので混乱しますネ?v(^^)
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hiroshi1d2 at 2011-03-26 22:46
ノブさん
こちらにもコメント有難うございます! 引き続き複写を行いたいところですが、進んでおりません。まとまった時間が欲しいですね。 EXIFは確かに、撮影したカメラになってしまいますし、露出関係も全てそうですね。。 EXIF情報書き換えのフリーソフト等、時間ができたら良さそうなツールがあるか探してみますね。
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キャノニコ爺
at 2013-05-18 09:34
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こんにちは。
ライフサイズコンバーターは1.4倍テレコンの役も果たしてしまいますから、代わりにエクステンションチューブEF25を使うと空マウントを使うことなくバッチリ写せます。 ぜひお試しのほどを。
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hiroshi1D2 at 2013-05-21 21:37
キャノニコ爺さん
コメント有難うございます。エクステンションチューブ、そのうち試してみます! 現在はライフサイズコンバータのまま、ES-1とレンズの間にKenkoのOMリングを1つ介する事で解消させています。
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by canon_hiroshi ブログジャンル
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